本学男子バレーボール部がデフバレーボール男子日本代表と合同練習を行う

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7月29日土曜日に本学平成18年卒(A類保健体育)の村井貴行さんが監督を務めるデフバレー日本代表チームが来学し、本学男子バレーボール部と合同練習会を実施しました。村井さんは現在船橋市立高根台第三小学校で勤務する傍らデフバレーボール日本代表男子チームの監督を務めています。本チームは来年沖縄県豊見城市で開催される、第5回デフバレーボール世界選手権大会、そして2025年に東京で開催されるデフリンピックでの活躍を目標に活動を行っています。

村井監督コメント:
監督という立場でデフバレーボール日本代表チームのサポートをしているが、障がいのある方々が競技としてのスポーツに取り組む活動へ貢献することに大きなやりがいを感じている。私自身は小学校教員として日々子供達に向き合っているが、このデフバレーボール日本代表監督という立場でも人と向き合いその人の成長を促すという点では共通する役割があると考えている。また、デフの特性から言葉を越えたコミュニケーションの在り方を再認識させられたりと、私自身も成長させてもらう場となっている。私は大学時代に競技としてバレーボールに取り組んだが、その活動の中で人とのかかわり方、困難なことへの向き合い方、目標へ向かう集団の舵の取り方など、教師や指導者として必要となる様々な資質について実体験を通して学び、磨くことができた。こういったことが現在の教員として、監督としての自身に大いに活かされていると感じている。

男子バレーボール部監督 高橋宏文先生(本学教授)コメント:
アスリートとして日頃からバレーボールに真摯に向き合い研鑽を積んでいる学生たちが、自身が取り組む同じバレーボールをデフの方々がどのようにプレーするのか、コミュニケーションはどうするのかなど多くの興味を持って臨んだ合同練習であった。活動後、学生たちに話を聞くとデフのプレーヤーの方々は、自分たち以上にコミュニケーションを密に行おうとしているように感じられたと述べた学生が多くいた。デフの方々が言葉を発して簡単にはコミュニケートすることが難しい側面がある中で、互いの意図や考えを何とか伝え、汲みとろうとしていると感じ取ったようであった。このようにな体験から自身(自分達)をより多角的に捉え、その先の成長の機会にできたように感じた一日であった。

「デフリンピック」と「デフバレーボール」とは?
「デフ(聴覚障害者)」と「オリンピック」を組み合わせた言葉。障害者のオリンピックとしては4年に一度「パラリンピック」が開かれているが、聴覚障害者は参加が認められていない。他の障害に比べて身体>能力が高いという理由である。一方で、バレーボールのような集団競技において、意志の疎通が重要となってくるため、オリンピックのようなレベルの高い大会への出場は困難になる。こうした中で、戦前より、「世界ろうあ者競技大会」を4年ごとに開催。2001年イタリア大会からIOC(国際オリンピック委員会)より承認を受け、「デフリンピック」に改称。
次の大会の計画案によると、開催は2025年の11月15日から26日までの12日間で、世界のおよそ80の国と地域から3000人ほどの選手団の参加を見込んでいる。
参照:一般社団法人日本デフバレーボール協会

本学男子バレーボール部がデフバレーボール男子日本代表と合同練習を行う
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