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「学芸大生がひらくサスティナブルな未来プロジェクト」報告(1)
熊川分水流域における水利用・地域環境変化と「遊び空間」 実施報告書(PDF:868.00KB)
 活動テーマと実施グループについて

テーマ 熊川分水流域における水利用・地域環境変化と「遊び空間」
実施期間 平成18年6月1日〜平成19年1月31日
支援金額 6.06万円
活動グループ名 熊川分水研究会
顧問教員名 古田 悦造
代表者氏名
阿部 愉生 (東京学芸大学 社会科教育専攻 地理学コース 1年)

 活動の目的・概要

 承応年間に多摩川から引水し、四谷の大木戸を経て当時の江戸市中に生活用水を供給していた玉川上水は、江戸時代初期から多くの分水を分岐していた。しかし、明治に入って新設された熊川分水は、江戸期の分水とは異なった性格を有していた。生活や農業用の水として利用されていたのみならず水車や動力源としても利用され、いわば産業用水としての機能も有していた。
 本活動の目的は、この熊川分水における形成期から現在までの水利用の変化を明らかにし、流路周辺地域の土地利用や産業動力源の変質との関連を究明する。それとともに、今日まで継承され、またこれからも受け継がれていくであろう熊川分水が地域の中にどのように根付き,次代の継承者たる子ども,小中学生に「遊び空間としてどのように利用されているのかを明らかにすることであった.
 しかしながら,調査の過程において,子どもたちにとって熊川分水が「遊び空間」としては利用されていないことが明らかになった.そこで,学校教育の場において熊川分水がどのように扱われているのか考えたうえで,身近な水辺環境を知るための学習教材を,熊川分水を事例として提案することを目指した.

 活動の具体的内容

活  動  項  目

内  容  等

熊川分水の流路調査
天野先生の案内のもと,古地図を用いて熊川分水の流路を調査する
遊び調査

1.石川家文書に関する「遊び」項目の抽出

2.夏休み期間及び学校時期平日・休日の「遊び」観察及び聞き取り調査

熊川分水調査

1.調査下図の作成

2.流路周辺の土地利用調査
教材としての熊川分水

1.副読本の調査

2.地域住民への聞き取り調査

3.分水調査の補足

4.教材体系図の作成


 実施スケジュール

  時  期

活 動  内  容  等

平成18年 6月

 6月18日に天野宏司先生(駿河台大)に案内していただき、古地図を用い

つつ、現在の熊川分水の流路を調査する。

      7月

1.「昭和3年福生村・熊川村全図」の写真撮影ないしはトレース作業を実施.

2.『石川家文書』等の熊川分水および郷土に関する資料の調査・整理

3.熊川分水の土地利用調査(〜10月頃)

      8月

熊川分水の周辺居住児童の「遊び」を観察及び聞き取り調査を実施する。

10月

補足調査

11月

補足調査

平成19年 1月

報告書作成


 協力者・協力団体

・天野宏司先生(駿河台大学)

 活動グループの設立の経緯と今までの実績

 大学院で「多摩地域の水環境」の講義を履修し、史・資料の利用法や巡検などを通して、多摩地域における用水や分水の利用に関心を持つようになった。
 現在までに、玉川上水をはじめ野火止用水や小川分水などの現地観察を実施した。
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