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基礎1子ども論の再検討1 (2006年度前期)
○担当教員 : 腰越 滋   (総合教育科学系 教育学講座 学校教育学分野 准教授) 研究室HP
○曜日時限: 金曜 2限 / ○教室: S棟 201教室 / ○学年: 2年生
 ねらいと目標

 学校現場での学級崩壊などに象徴されるように、「子どもがわからない」、「子どもが危ない」といわれる状況がここ数年来蔓延しており、教師や親に無力感や閉塞感を与え続けている。この状況の原因を解きほぐすことは容易ではないため、主として学校や家庭が槍玉に挙げられてきたとは言えないだろうか。

 そこで本講義では、子どもの荒れの現状などを学級崩壊の映像などから確認し、教師の労苦はもとより、子どもを取り巻く環境の多様な問題群に思考を巡らせることを試みる。続いて子どもを取り巻く環境の一端として、子どもの喧嘩事情の映像を見て、今どきの子どもを取り巻く環境への興味をさらに喚起する。さらに、そのような環境に置かれた子どもと、将来どういう授業を組み立てていけるかを想起してもらうために、総合学習の実践例を、映像で確認する。

 これらの視聴覚教材での講義の回においては、レスポンスペーパーを用いたフィードバックを行っていくが、講義の合間に教育社会学の観点からの知見を紹介し、子どもが定位家族や学校で社会化されていくプロセスなどを確認・再考する。

 ここまでの作業を3回ほどの講義回で済ませ、受講者の関心に応じたグループ分けを行った後、以降の回ではグループ発表を行ってもらいながら、協働のセンスを磨いてもらう。そうしたグループ発表では、プレゼンテーション・スキルが磨かれることは無論のこと、オーディエンスの側に立つ回では、レスポンスペーパーに批評者の視線での考察を展開してもらう。則ち、学生同士が評価しあうことで切磋琢磨していく方向を目指すわけである。

 そしてこれら一連の作業を通して、子どもが見えない状況を打開し、今どきの子どもを理解するよすがを得ることを、狙いと目標に据える。このような授業の流れの中で、受講者が自ずと総合学習のプロセスを体験していくことが出来るよう促すと共に、さらなる内容の充実に努めたい。


 内容

 最初の数回は、講義形式が主となるが、中盤以降はグループごとのプレゼンテーションとし、発表グループ以外の学生は、オーディエンスとして、質問や批評を発言やレスポンスペーパーによって行う。さらに、最終的には期末レポートを課し、学習成果を開陳してもらった上で、総合評価を出していく。


 参考文献

● 東洋 1994、『シリーズ人間の発達 12 日本人のしつけと教育…発達の日米比較に基づいて…』,東京大学出版会。

● 渡辺秀樹 編 1999、『シリーズ子どもと教育の社会学3 変容する家族と子ども…家族は子どもにとっての資源か…』、教育出版。

● 岩内 亮一・陣内 靖彦 編著 2005,『学校と社会』,学文社。

etc.


 授業スケジュール
1. オリエンテーション…本講義の狙いと授業方法についての説明

2. 講義と映像より「今どきの子ども」を理解

3. 講義と映像より「今どきの子ども」を理解

4. 講義と映像より「今どきの子ども」を理解

5. テーマ出しとグループ分け

6. グループ別発表

7. グループ別発表

8. グループ別発表

9. グループ別発表

10. グループ別発表

11. グループ別発表

12. グループ別発表

13. グループ別発表

14. グループ別発表

 レポート提出と総括(+後期へのオリエンテーション)
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