学校と地域・家庭との連携は今日の教育の大きな課題の一つであり、学校教員にとっても、地域を理解し、地域の中で子どもを育てるという視点が求められている。本授業ではとくに、学校外の教育活動、社会教育活動、子ども支援・子育て支援活動などでの「子どもの遊び」支援の実践活動を取り上げ、「子どもの遊び」を切り口に、子どもに関わるおとな、学校と地域・家庭の連携のあり方について理解を深めることをねらいとする。
地域における子どもの遊びについて、直接観察および諸研究・調査結果をもとに理解を深める。直接観察としては、冒険遊び場やプレイパークにおける子どもの遊び支援の活動に複数回参加する。その上で、子どもの遊びのあり方や、プレイリーダーとしての大人の関わり方について考える。また、地域グループの協力を得て、子どもの遊びづくりのミニ企画を受講学生主催によって実施する。以上にもとづいて、レポート作成・発表及び共同討議を行ない、学校と地域・家庭の連携についての課題、および大人の子ども(の遊び)に対する関わりのあり方についての課題を整理する。
● 羽根木プレーパークの会編「遊び場(プレーパーク)のヒミツ」 ジャパンマシニスト社、1998年
● 大村璋子「遊び場づくりハンドブック−自分の責任で自由に遊ぶ」 ぎょうせい、2000年
● 柏木恵子・森下久美子「子育て広場武蔵野市立0123吉祥寺―地域子育て支援への挑戦」 ミネルヴァ書房 1997年
● 田中治彦編「子ども・若者の居場所の構想−「教育」から「関わりの場」へ」 学陽書房、2001年
● 子どもの参画情報センター編「居場所づくりと社会つながり」 萌文社、2004年
第1回 オリエンテーション、見学のガイダンス・日程調整
第2回 子どもの遊びと支援活動に関する講義
第3〜4回 冒険遊び場の見学(1)
第5回 見学レポート及び共同討議(1)
第6〜7回 冒険・遊び場の見学(2)
第8回 見学レポート及び共同討議(2)
第9〜10回 ミニ企画準備
第11回 ミニ企画実施
第12回 ミニ企画の振り返り及び共同討議
第13〜14回 総合演習に向けての話し合いとグループ分け
第15回 まとめと課題の整理
(上記の見学は土曜日・日曜日あるいは祝日等に行う。)