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応用1東京の自然史‐多摩川流域の地層からさぐる地殻変動と環境変化 (2007年度後期)
○担当教員 : 高橋 修 (自然科学系 広域自然科学講座 宇宙地球科学分野 准教授)
○曜日時限: 月曜2限 / ○教室: S棟 106教室 / ○学年: 2年生
 ねらいと目標

 地質学がおもしろいと感じるのは、実際目の前にある地層や岩石あるいは化石がなどが、まさに“動いて見える”時だと思います。観察や実験をとおして、土砂や生物の遺骸が海底に堆積し、続成・変成作用をうけながら隆起して地表に現れ、私たちの手元に届くまでの気の遠くなるような長い年月やその経路がアニメーションのように見えてくるのです。この過程を想像したり考えることなしに岩石や化石や地層を見ることは、地学(地質学)のおもしろさの大半をみすみす放棄してしまっているに等しいのではないでしょうか。

 地層には過去の堆積環境が記録されています。本授業では、多摩川に沿って新しい地層から古い地層へと地質時代を遡ってその岩相や含まれている化石などを観察していき、その堆積環境の変遷を明らかにしていくことを目的とします。それにより私たちの住んでいる地域の過去の環境を推察し、あわせて私たちを取り巻く環境の未来についても考えていきたいと思っています。


 内容

(1) 川崎市登戸付近に分布する新生代の地層の観察・記録(ルートマップおよび柱状図).微化石の抽出.ローム層の観察。

(2) あきる野市・青梅市・奥多摩町に分布する古生代?新生代の岩石および地層の観察・記録.微化石の抽出。


 参考文献

● 「東京の自然史」 貝塚爽平,紀伊国屋書店.

● 「日本列島の誕生」 平 朝彦,岩波新書.


 授業スケジュール

1. はじめに                                   

2. 地層から何が読み取れるのか                 

3. 地層から読み取る第三紀−第四紀の環境変化(1)

4. 地層から読み取る第三紀−第四紀の環境変化(2)

5. 地層から読み取る第三紀−第四紀の環境変化(3)

6. 地層から読み取る第三紀−第四紀の環境変化(4)

7. 東京の自然史1(新生代)                   

8. 大地の変化をもたらすもの(流水の働き・地殻変動)

9. 古生代−中生代の環境変化(1)

10. 古生代−中生代の環境変化(2)

11. 古生代−中生代の環境変化(3)

12. 古生代−中生代の環境変化(4)

13. 東京の自然史2(古−中生代)

14. 未来に向けて(人間と自然災害)

15. まとめ

野外での授業を2回、土曜日か、日曜日に実施する。振り替えの休講日は設ける。

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