社会の急激な変化のなかで、教育をめぐる環境も大きく変質し、学校教育は、いじめ、不登校、学級崩壊等、さまざまの困難な問題に直面しています。

　21世紀を担っていく子どもたちの「生きる力」、学習力、学力を育てるために、新しい教育のパラダイムを提示し、その実践的な教育内容・方法を研究、開発すること、それと併せて、子どもたちの教育に直接当たる教員の資質能力の向上をはかり、そのための教員養成・研修のプログラムを研究・開発することは、教員の養成・研修を行っている大学・学部に求められている焦眉の課題であり、それに携わる大学教員、教育関係者の責務であります。

　こうした社会的要請に応えて、このたび「教員養成カリキュラム開発研究センター」を、全国共同利用施設として東京学芸大学に開設することになりました。　このセンターは全国の教育関係者の叡知を結集して、

1. 初等中等教育のカリキュラム構造やその内容の徹底的な研究を通して、新たなカリキュラムの開発研究を持続的に行うこと
2. 課題解決能力やカリキュラム開発能力等、教員の資質能力を飛躍的に高めるための創造的なプログラムを開発すること、

等を主要な目的とし、併せてカリキュラムや教員養成・教員研修に関する情報を広く県内外から収集し、その情報を必要とする人々にいち早く発信することのできる情報発信基地となることを目指しています。

　このセンターが日本の教員養成・教員研修に関する中心的な開発研究機関として発展することを願いつつ、多くの方々の積極的なご支援・ご協力を期待しております。