ご挨拶

 東京学芸大学教員養成カリキュラム開発研究センターは、2000年4月に設立されたばかりのまだまだ若い研究施設です。教師教育や教員養成カリキュラムについて、多面的、多角的に調査・研究を推進し、その成果を全国の教員養成に関わる機関や関係者、市民に対し情報提供することを目的としています。その点で教員養成カリキュラムに特化したユニークな研究センターといえます。本センターは2003年度までは法的根拠のもとで全国共同利用施設として全国の関係者に資する調査研究や情報提供が求められていました。そして2004年度からは国立大学法人東京学芸大学・センター規定の設置目的に、全国共同利用施設としての役割を掲げ、実質的に共同利用施設としての機能を継続させることになりました。今までと変わらぬ皆様方からのご支援、ご指導が頂ければ幸いです。

 センターには2014年度現在4人の専任教員と事務係がおり、研究組織として第1部門(カリキュラム構造部門)、第2部門(教員養成プログラム研究開発部門)、第3部門(教員研修プログラム研究開発部門)の3つの部門で構成されております。第1部門は、主に学校におけるカリキュラムや学校と地域、教育委員会などの関連について研究しております。第2部門は、短大、大学、大学院などにおける教員養成を国内を対象にすると共に、海外との比較研究も進めております。第3部門は地方自治体や他大学とも連携しながら現職教員の研修等について取り扱っています。この3つの部門が密接に連携しながら広い観点での教員養成のあるべき姿を模索しているところです。

 しかし、一方で東京学芸大学の法人化により、センターの活動も第二期目としての充実が求められています。従来のような教員養成に関する資料の収集と情報提供の段階から、センター自らが諸提言をまとめ、発信していく実力が求められているのです。そのため日本教育大学協会や他大学、地方自治体との連携を深め、また学内カリキュラムへの関与も積極的に進めているところです。全国教員養成系大学・学部、教職課程設置の諸大学、各地の教員研修センター等、および東京学芸大学のカリキュラムに対して戦略的な分析活動や情報提供を重要な活動として位置づけました。多様な方法によって具体的研究成果を発表し、皆様に提供していく所存でございます。  ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 なお教師教育、教員養成カリキュラムの動向に関するセンター所蔵の国内・海外諸資料、センターで進めている各種プロジェクト研究等の成果、その他ご質問・ご相談等ございましたらご連絡いただければと存じます。どうぞ学生、一般の方々もご自由に利用ください。