学長室だより

2025年末にあたって。

教員養成をめぐる話題として、今年は、「教員不足」が一層深刻になったということがあります。文科省の需給予測では令和4年頃をピークに収まるはずでしたが、いまだその気配はありません。私は、そうした予測に基づいて応急的な処置でしのぐべきだと思っていましたが、こう「教員不足」が続くとなると、腰を据えて対応を考える必要があると思うようになりました。

このあたりのことは、7月に日本経済新聞に書きましたが(※)、教員免許を取るのに必要な単位数を圧縮して、多くの学生に免許を取ってもらうというのは、方策のひとつだと思います。中教審の教員養成部会でそうした意見を申し上げましたが、単位数を圧縮するのであれば、一方では大学で開設している教職課程の質の保証(学生のではなく、大学の)が必須だと思います。教職員免許法の見直しの議論が中教審で進んでいますが、この点については、もっと議論があってよいと思っています。学生の質保証ばかり言うのは片手落ちです。
https://www.u-gakugei.ac.jp/pickup-news/2025/08/content-13.html

教育職員免許法の見直しがなされるとすると、私の専門である特別支援学校の教員免許の内容・単位数なども当然見直されることになります。実際、そのための作業部会が設けられ、私もその委員のひとりとなりました。当方の任期は来年の3月までですが、取得しやすく、しかし、今学校現場で必要とされる基本はちゃんと含まれている、新時代にふさわしい特別支援学校の教員免許が実現するよう、議論に参加していきたいと思います。

世界に目を転ずると、残念ながら、今年も、ウクライナ、ガザでの戦争は終結しませんでした。特に、ガザで、イスラエルが物資の搬入を阻止し続けたことには怒りを禁じ得ませんでした。ガザの人々の飢餓や病気、さまざまな欠乏に最終的な終止符が打たれ、紛争地の人々が平和のうちに暮らすことができる日が一刻も早くおとずれることを切に願います。本年中はお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。