修士課程

カリキュラム・履修

カリキュラムの特色

(1)修士課程での学びの特色

<教育研究体制の充実>

本学は、様々な連携・協働が可能となる、官公庁、大学、大企業等が集まる東京に立地し、教育に関わる産官学での先端的な共同研究等に多く取り組んでいます。その結果、産学連携による外部資金を多く獲得するとともに、科学研究費補助金の採択率も高く、充実した人材と環境に恵まれています。

<プログラム制、コア・テーマの導入>

新たな教育を創造するときに期待されている多様なニーズに対応するために、次世代日本型教育システム研究開発専攻では「コア・テーマ」の設定を、教育支援協働実践開発専攻では「プログラム」制を導入し、先端的、現代的、総合的な新しい内容の学びを可能としています。

<サービス・ラーニングの視点を導入>

フィールド研究を中心として、社会実践活動と学修活動を両立させる方法である「サービス・ラーニング」の要素を導入し、より主体的で実践的な学びを展開します。

<社会と連携・協働による研究・教育>

企業、行政、地域、学校などと密接に連携協働する中で、具体的な課題解決に結びつくことを意識した学びを展開します。また、内容に応じて学外からも協力が得られ、充実した教育を受けることができます。

(2)修士課程のカリキュラム

本修士課程では、次のようなカリキュラムを編成しています。

「専攻基盤科目」(6〜8単位必修) 各専攻の基盤的な力を身につける領域
「専攻基礎科目」(2単位必修) 基盤科目の上に、専攻やプログラム毎に基礎的な力を身につける領域
「専攻展開科目」(8〜10単位選択) 各専攻やプログラム毎に、高度な専門性を高める領域
「専攻発展科目」(8単位必修「フィールド研究」) 各専攻やプログラム毎に、実践性や学びの統合を高める領域
「特別研究」(4単位必修) 専門に基づいて知見の深化と研究能力を高める領域
「修了研究」=修士論文または課題研究(特定の課題についての研究の成果)

履修方法

(1)学生は、所属する専攻の履修基準に基づき授業を受講し、所定の単位を修得します。また、土日を含み、授業期間以外の日程で集中講義が開設されることがあります。
 一部の必修科目は、月曜日から金曜日までの6・7時限に開設されることがあります。 
 学生は入学後、指導教員の指導の下で2年間を見通した「研究実施計画書・修学計画書」を作成し提出します。

(2)修士課程では各プログラムにおけるフィールド研究等(臨床心理学プログラムにおいては「実習」という名称が用いられる場合があります)が必修科目です。このフィールド研究等は日中に学外での活動を主とするものであり、この履修には交通費等を含め、授業料以外の経費がかかることがあります。

(3)一部の講義は夜間、土日、集中日程により開設されますが、必修となっている「フィールド研究」等は日中の学外での活動を含んでいるため、夜間や休日だけの履修によって本修士課程を修了することは困難です。日中の活動・仕事に従事しながら本課程で修学することを考える場合は、履修計画について事前に十分に検討してください。

標準修業年限

2年

「長期履修学生」制度(3年又は4年)はこちらをご確認ください。

北京師範大学(中国)及びソウル教育大学校(韓国)との「ダブルディグリー・プログラム」(モデルケースによる本学の修業年限は3年)はこちらをご確認ください。

修了要件

2年以上在学し、下記の履修基準を満たし、計30単位以上の修得、必要な研究指導を受けての修了研究(学位論文または課題研究)の審査及び最終試験に合格することが必要です。

本修士課程は、先端的な教育実践研究と教育支援協働の分野で高度で専門的な知識・技能を修得し、社会にとって有為の教育者たるべく、所定の単位を取得し、修了研究を提出し、その審査と最終試験に合格して修了要件を満たし、かつ、各専攻の学位授与方針に拠り学位を授与します。

修了要件は、大学院学則に定め、これに基づき、所定の修業年限以上在学し、所定の単位を修得し、必要な研究指導を受けた上、学位論文又は特定の課題についての研究の成果の審査及び最終試験に合格した者について、学系教授会の委任を受けた研究科運営委員会の議を経て、学長が修了を認定します。

学位論文評価・審査基準

修了研究の審査は、以下の審査基準に基づき、当該学生の指導教員を含めた3人以上の教員で構成する審査委員会を設置し審査及び最終試験を実施します。

修了研究の審査基準は以下のとおりです。

1.学位論文(修士論文)

 学位論文は、教育の実践やその基礎にかかる研究の成果を学術論文としてまとめたものである。

 学位論文・審査基準

(1) 研究の目的に意義や独創性があるか
(2) 研究の方法は当該学問分野において妥当なものか
(3) 研究資料やデータの収集と分析が適切になされているか
(4) 研究の考察と結論が妥当であり、学術的な水準に達しているか
(5) 学術論文として表現や形式が適切であるか
(6) 研究の計画・遂行・発表、データの保管は本学研究倫理規定に則ったものであるか

2.特定の課題についての研究の成果(課題研究の成果)

 課題研究の成果とは、教育実践における課題解決の過程とその成果、または教育実践につながる諸課題への取り組みの成果を報告するものである。具体的には、演奏、作品、教材ビデオ・ソフト、学習支援プログラム、実験装置の開発、授業実践記録、データの専門的処理、フィールドワークによる調査研究あるいは事例研究等がこれに含まれる。

 課題研究の成果・審査基準

(1) 取り組む課題は教育実践との関わりにおいて意義深いものであるか

(2) 取り組む課題について背景と現状の理解が適切であるか

(3) 課題解決・達成の方法は当該学問分野において妥当なものか

(4) 課題解決・達成の成果が教育実践の向上や改善に有効なものであるか

(5) 成果の有効性を適切に自己評価しているか

(6) 研究の計画・遂行・発表、データの保管は本学研究倫理規程に則ったものであるか

入学前の単位修得

修士課程に入学していない方が、修士課程に開設する授業科目を年間12単位を限度として履修できる制度(科目等履修生制度・選考有り)があります。

学部聴講

修士課程の修了要件に含めることはできませんが、指導教員が教育研究上必要と認める場合に限り、年間14単位までの範囲で学部において開設される授業科目を聴講できる制度(一部授業科目を除く)があります。

単位互換制度

多摩地区にある東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学、本学修士課程の4大学間で、大学院学生の受入・派遣を行っています。

ダブルディグリー・プログラム

本学は、北京師範大学(中国)およびソウル教育大学校(韓国)と大学院修士課程レベルの「ダブルディグリー・プログラム(DDP)」を実施しています。

DDPに登録した学生(本学大学院修士課程学生)は、それぞれの大学院の履修基準に基づき、それぞれの大学院の教育課程を修了することにより、本学修士課程修了による学位(修士号)と並んで、北京師範大学またはソウル教育大学校の修士レベルの学位を取得することができます。

DDPに登録した場合、一定期間の留学(留学時にそれぞれの大学院で修得した単位は10単位まで本学修士課程の単位として認定可能です)が必要となり、モデルケースによる本学の修業年限は3年となります。また、北京師範大学、ソウル教育大学校の学費(入学料、検定料、授業料)はそれぞれの大学院の標準修業年限までは免除されます。