教員の書籍・教材
東京学芸大学ではいろいろな機関と連携して、さまざまな研究を行ってます。また東京学芸大学の各教員の研究も膨大な数になります。ここではそれらの中から、新しい研究、先進的な研究を紹介します。 現在は東京学芸大学の教員の書籍のみ紹介しています。
タイトル
児童生徒をまもるための学校安全ガイドブック—防災・防犯・事故対応の手引き—
著者
学校安全研究会(編)・渡邉正樹(編集代表)
出版社
ぎょうせい
ISBN
978-4-324-70104-4
発行日
2013年5月20日
定価(税込)
12,600円
内容
学校において児童生徒と教職員の安全を確保する取組は,学校教育の基盤と言えるものである。我が国においては,頻発する自然災害や,以前より重要課題となっている交通事故,近年特に注目されている犯罪被害など,児童生徒等を取り巻くこのような危険や危機に対する取組は,家庭や地域のみならず,学校においても重要であることは論を待たない。(中略)このような状況下,全教職員が学校安全活動を理解し,実践することが求められており,教職員が必要とする知識や技能を身につける機会が必要とされている。本書は,そのような要望に適うものとして編集された。学校安全の考え方や法的根拠のみならず,実際の取組の事例を含む実践的な内容によって構成されている。(序文より)
タイトル
現代語でさらりと読む茶の古典 茶経・喫茶養生記・茶録・茶具図賛
著者
高橋忠彦
出版社
淡交社
ISBN
978-4-473-03867-8
発行日
2013年4月 8日
定価(税込)
1,260円
内容
中国の唐宋時代の喫茶文化は、日本の茶のルーツですが、その具体的な様相を解明するのは難しいところがあります。この本は、唐の陸羽が著した『茶経』、北宋の蔡襄の『茶録』、鎌倉時代の栄西の『喫茶養生記』、南宋の審安老人の『茶具図賛』を取り上げ、それぞれを現代語で読みやすく完訳し、解説を付したものです。
『茶経』は中国最古の茶の専門書で、唐代に茶がどのように製造され、飲用されたかを知ることができます。簡単にいえば、当時の茶は固形茶を粉にして煮て飲むもの(煎茶)でした。陸羽は茶の純粋な味を引き出す技術を極め、茶を中国の伝統文化の一部にまで高めたのです。
その後、中国では茶の飲み方が変化し、宋代には粉末の茶に湯をかけ、攪拌する飲み方(点茶)が流行しました。蔡襄の『茶録』は、宮中で流行した点茶を描いた書物で、その高尚な美学には驚かされます。栄西は中国に留学し、帰国してから『喫茶養生記』を書きましたが、その内容は、南宋時代の天台山など浙江地方の茶文化を伝えるものです。『茶具図賛』は、挿絵入りで、宋代の十二種の茶具を解説したもので、茶の湯で使う茶筅や天目茶碗も含まれています。これらの四冊の本を通読すれば、唐から宋にかけての茶文化の実態と変化が理解できると同時に、日本の茶の湯の源流を知ることができるのです。
タイトル
水島宏一の器械体操アプリ
著者
水島宏一(監修・編著)
出版社
光文書院
ISBN
発行日
2013年4月 4日
定価(税込)
0円
内容
小学校体育で器械運動は、教員と児童の両者ともに苦手な運動領域のひとつである。その原因のひとつとして、技のポイントがわからないことがあげられる。他の教科は、検定教科書があることで、ある一定の指導方法が示され、教員と児童の両者が同じ情報を共有できる。しかし、小学校体育には検定教科書がないため、教員と児童の両者が同じ情報を共有できない。
そこで、体育という実技種目に有効な動画情報とその動画に技のポイントを入れることで、今までわからなかった技のポイントを教員と児童の両者が共有できる。また、カメラ機能を活用することで、学習者自身の動きを撮って、自分がどのような状態になっているのか確認や技の見本と比べることもできる。このように『器械運動アプリ』を活用することで、教員は教材研究ができ、子どもたちは、技のポイントを共有していることから、教え合いや技への取り組みが行いやすくなり主体的な学習活動につながる。
さらに、従来のICT機器にありがちな,煩雑な準備や片付けは格段に楽になり、ICTを活用した充分な学習活動時間が確保できる。
詳細な「器械運動アプリ」の活用方法は下記のURLを参照してください。
http://www.kobun.co.jp/app/kikaiundo.html
タイトル
かんじのぼうけん①〜④
著者
五味太郎 著
高橋久子・谷部弘子 漢字監修
出版社
旺文社
ISBN
978-4-01-011015-7
978-4-01-011016-4
978-4-01-011017-1
978-4-01-011018-8
発行日
2013年3月10日
定価(税込)
882円
内容
小学校で学習する漢字を、部首を中心に四册にまとめた本です。有名なイラストレーターの五味太郎さんがイラストを担当し、見開きで一字ずつの漢字を、読み、成り立ち、熟語を含めて、学ぶことができます。辞書と絵本の中間のようなユニークなつくりで、同じ部首の漢字を共通のイメージとして把握できるので、記憶しやすく、学習効果が期待できます。今のところ四冊刊行されており、①は「にんべん」、②は「さんずい」、③は「きへん」、④は「てへん」と題され、そこに属する教育漢字は全て取り上げられています。
まず左ページの大きな漢字を見つめて偏や旁の区別や役割を確認し、右ページのイラストと説明で理解を深めるというのが基本ですが、さまざまな使い方が可能でしょう。一例を挙げると、右ページの下に並んでいる熟語を活用すると、漢字の理解は一層深まります。たとえば「満」を「みちる、みたす」と訓読しておぼえるだけだと、そこで理解は止まってしまいます。もし「満月」「満載」「満点」「満腹」のように、熟語を数え上げていくならば、「満」には「完全でかけるところがない」とか「内容がいっぱいでふくれあがるほどだ」のようなイメージがあることを把握できるでしょう。ほかにも自由に工夫できる、使い勝手の好い教材なのです。
タイトル
「いのち」を伝える学校講話 ―3.11を越えて
著者
渡邉正樹(編)
出版社
教育開発研究所
ISBN
978-4-87380-633-4
発行日
2013年2月 1日
定価(税込)
2100円
内容
本書は、校長先生による東日本大震災を踏まえた学校講話を収録している。これらは、東日本大震災の被災地に位置する学校に限らず、日本全国の学校から集められており、地震や津波を直接体験された校長先生の言葉だけではなく、被災地から遠く離れた学校の校長先生の講話も含まれている。すべての講話において、校長先生の子どもたちへの「いのち」の思いが語られている。