留学生との共修クラスで学ぶ

第2回

A類国際教育
留学生との共修クラスで学ぶ

    戸田 孝子 先生

ちょこっとのぞきみ

国際教育選修における留学生との共修授業には、春学期 Cross-cultural Ideas and Activities、秋学期 Cross-cultural Teaching Practiceが選択科目として開設されています。授業の目的は、多文化・多国籍国クラスで、受講生に、次のことを授業の活動を通して考えてもらうことにあります。①自分は、どんな自分を表現したら、自由で多様な表現が許される空間で、最も自分らしく振舞うことができるのか、②そこで安心してしまわず、自分の一番いい音を奏でる努力を惜しまず進んでいくためにはどうすればいいか、③自分には、いったいどんな才能があって、それをどのような企画をしたら、皆との関わりの中で受け入れられて発揮していくことができるのか、④他のクラスメイトの才能を引き出す存在として、リーダーシップを発揮するにはどうしたらいいか、⑤友達になった仲間が、それぞれの将来に向けて巣立っていく最後の授業で、自分は、友にどんなメッセージを贈ることができるか。

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春・秋学期とも、授業は、二つの形式より成り立っています。ひとつは、プレゼンテーションあるいは模擬授業を、個人または興味関心の共通な仲間で行う時間、もうひとつは、4~6人くらいの異文化のメンバーで、グループ活動をする時間です。

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元々この授業は、1990年代、大学の正規コースと留学生のための日本語・日本理解コースが別々に行われていた時代に、講師が、学生交流の場として、「一緒にランチを食べよう」という会を、毎週水曜日の昼休みに開いたことにルーツがあります。当時、そこに集まった学生達は、初めは「名前は?」「専門は?」「趣味は?」「日本はどう?」「あなたの国では?」等の会話から、次第に「・・・をどう思う?」「将来、何を目指しているの?」「一緒に・・・したいね」等の会話に進み、ランチタイム以外にも交流を発展させていきました。

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'Cross-cultural Ideas'という言葉は、交流を深めた学生達が、「自分達の将来のために、アイデアを出し合って、何かを創造していくような授業があったらいいなあ」という意味で提案してくれた名称です。当時の学生達の成長を思い起こし、学生達の願いを大切にしながら、現在もこの授業を導いております。

教員紹介

戸田 孝子

専門:比較思想・比較教育
担当授業:Cross-cultural Ideas and Activities、Cross-cultural Teaching Practice、教育思想史、国際教育演習F、国際教育授業観察演習、(教育実習)事前・事後の指導、国際教育特別研究、国際教育選修入門セミナー

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