児童学・保育学

第3回

A類・B類家庭科
児童学・保育学

乳幼児の世界を探求する!

ちょこっとのぞきみ

 乳幼児の世界は、とても興味深いです。私たちはその世界を通って大人になっていますが、今はほとんど忘れていますね。児童学・保育学では、乳幼児の育ちを理解し、その育ちを支えている人的物的環境にも着目しながら、乳幼児の世界を探求していきます。乳幼児の世界が、自分の生活している世界とつながっていることが実感できるとよいですね。

 児童学・保育学領域については、まず、2年春学期の「児童学Ⅰ」で、乳幼児の育ち乳幼児を取り巻く様々環境について学びます。秋学期の「児童学Ⅱ」では、保育園での二日間の実習で、実際に乳幼児と関わり、乳幼児の発達やかかわり方など、学んでいきます。その後、3年春学期の「乳幼児と生活」では、さらに乳幼児への理解を深めていくために、文献を読んだり、観察などに取り組んでいきます。

 実際にチャイルドビジョンを付けることで、乳幼児の視野の狭さを体験したり、赤ちゃん人形を抱っこして乳児の重さを体験したりします。また、大学の近くの子育て支援センターを訪問して、スタッフの方から現代社会における子育てを取り巻く現状や親の抱える悩みなどについて、お話を聞いたりします。

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〈チャイルドビジョンを付けて歩いてみる〉

 保育園に行った後は、中学校・高校の家庭科で、どのように保育学習を展開するかも検討します。乳幼児の発達を生徒にどのように理解させていけばよいのか、虐待予防につながる授業をどのように組み立てればよいのかを考えます。実際に模擬授業もしてみます。

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〈保育園に行った後に後輩に紹介するための冊子を作ります。〉

 赤ちゃん人形で赤ちゃんの大きさを実感したり、乳幼児のころ読んだ本を読みなおしてみて、子どもの頃を思い出したりしながら、乳幼児への理解を深めていきます。また、乳幼児に関する研究論文や文献を読みながら、乳幼児を取り巻く現代的な課題についても検討します。

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〈赤ちゃんの大きさを実感しながら討議します。〉

学生からのメッセージ

竹内 史菜(教職大学院家庭科教育SP1年生・令和元年度卒業生)

 倉持先生の保育学・児童学のゼミでは、幼稚園・保育園・家庭での子どもの育ちや、家庭科の保育学習、その他子どもを取り巻くさまざまな問題について、研究をしています。
 子どもを取り巻く環境は、社会の変化により、複雑なものとなっています。その中で、子どもの豊かな成長を実現するためには、何が必要なのか、教員として、子どもを育てる一人の人間として私たちにできることは何かを考え続けています。また、家庭科の授業から、子どもの生活を豊かにするにはどういった授業づくりが必要か、解答が一つに決まらない問いに関しても、議論を重ねています。尊敬できる先生方と、信頼できる仲間に恵まれた環境の中で、幅広く学び、自分の考え、価値観を広げられました。
教員を志す皆さん、ぜひ家庭科教育の視点から、"子どもの豊かな育ち"に関して一緒に考えませんか?

教員紹介

倉持 清美

家庭科の保育学習は、子どもの育ちを支えるためにとても重要な領域です。一緒に学んでみませんか。
担当授業:児童学Ⅰ、児童学Ⅱ、乳幼児と生活、家庭科教材論Ⅱ(保育学・児童学領域)、家庭科研究(保育学・児童学領域)

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